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第4回「おかね」開催報告(高学年グループ)



第4回 こてつ

高学年グループ 対話内容のまとめ

日時:2017年8月6日(日)10:00頃~(45分)
テーマ:「おかね」
参加人数:4名
記録者:重巣

※内容を一部省略・編集しています。

「おかね」が「おかね」であること

こんな問いをたててみました。

ーどうして1000円札で1000円のものが買えるんだろう?ー

お金がなぜお金の役割を果たしているのか。そんな根っこの部分をみんなで考えてみたら何かが見つかるかもしれないと期待して問いかけてみました。

ところが…

最初は肉や魚、どんぐりなどと他のものを交換してたの。だけどどんぐりだと腐っちゃうから次は貝を使うようになったの。でも貝も壊れやすいし、海岸に行けばいくらでも勝手に増やせるからそれじゃダメだってなってだんだん今のお金を使うようになったんだよ。」

はい!全部答え出ました。
高学年、甘く見てました。

2人の小学生知識人によりお金についてのさらなる情報が提供されます。

・お金としての大事なポイントは「偽造できない」、「価値が下がらない」、「増やすことができる」
・昔は金を使っていた。銅や鉄と違って錆びないから。
・でも金は掘り尽くしてしまったので使われなくなった。

お金の価値は変わる

「昔の1円は今でいう2万円くらいの価値があった。」
お金の価値、価格の変動などの話題へとシフトしていきます。
価値と価格の関係性について混乱してきたファシリは、隣の女子とともに「なぜ価値が下がると価格が上がるのか、その逆もまた然りなのか」について彼らに教えを請います。

小学生講師陣は色々な例を提供しながら悪戦苦闘…、最終的には北方領土の実話をもとにファシリと女の子を納得させることに成功。
その実話とは、ざっくり言うとこんな感じの話↓

ーその人は絵を売るために北方領土に行った。そこでりんごが100個買えるお金を手にして北海道に戻ってきた。だがお金の価値が下がってしまいりんごが1個しか買えなかった。ー

1万円が欲しいのではない
1万円札で買える「モノ」がほしい

いずれ価値が変わるのであれば、その金額のお金ではなくその金額で何が買えるかが大事なんだと気づきます。

また、定価がたかが知れているカードゲームのカードがオークションで何万円もの値がついているのはどういうことなのか。これらを買う人の目的を想像してみたりします。結果、「自慢したいのかな」というところで落ち着きます。

そういったレアなケースを除いた場合に商品の値段がどうやって決まるのかについても考えてみます。
「自慢に使うのか遊んで使うのはその人の好みだけど、なかなか買えないってことはその分買う人の欲しいって気持ちも強くなるから手に入れるために使う犠牲は多くなっていく。それで商売する人が「このくらいなら売れるんじゃね?」って値段をつけていって値上がりする。逆にあまり使われないと「このくらいまで下げれば買ってくれるだろう」って下げていって…うまい棒も1円になったりする。」

教科書で学んだのではなく自分の頭で考えて理解できていることがよくわかります。
そうそう、これまでもうまい棒は話の中で頻繁に登場していました

サブファシリ「うまい棒が1日100本しか生産できなくなったらもっと高く売れるのかな。埼玉県のあそことあそこのコンビニでしか売っていないらしいってなったら1000円くらいになって…、でも買わないよね笑」

全員「絶対買いません笑」



ここで気になったのでアンケート!
うまい棒、最高でいくらまでなら買う?

1万円から下げていくと、
50円で5人
5円が1人 (←そもそも買わないんじゃん笑)
という結果に。

同じうまい棒でもそれにいくらの価値を見出すかは人それぞれですね。
続けて時代の変化によって、地域によって、流行によって値段が変わるものの話、さらにはドルと円の関係とその変動など話は尽きません。本当みんな良く知ってますね。

さて、時間も迫ってきたので最後に話題を変えてみます。

宝くじで1億円当たったらどうする?

「家を買う!」「残りは貯金」
「文房具を買う」
「貯金をして仕事をしない生活を送る」

興味深かったのは、あれだけ「お金の価値は変わる」ことについて述べていた子が
「銀行に貯金〜銀行に貯金〜」と言い続けていること。
知識はたくさん持っているけど、それらがまだ関連性を持って運用されてはいないのかな?と思わせる発言に小学生らしさを感じました。
そして、「あ、銀行に貯金しちゃダメだよあれはダメだよ」と砕けた感じで返す相方。これに周りも釣られて砕けていき、居酒屋風なトークで残りの時間を楽しみました。

今回は少人数且つ、常連メンバーが多かったこともありみんなリラックスして楽しんでいました。「おかね」について哲学的な対話ができたかというと自信がありませんが、知っていることや自分で考えた仮説を思い思いに語っている子どもたちの姿はとても生き生きしていました。こてつは満員の回でも定員割れの回でもそれぞれの良さがあってどちらも楽しめます。安心していつでもご参加ください。

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